https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/bff8e9c2cc9f45783ae639a4a142dd3db28ca9a2
ニンテンドースイッチの米国の価格ですが、有機ELモデルが349.99ドル、通常モデルが299.99ドル、ライトが199.99ドルです。ニンテンドースイッチの通常モデル(当時は税抜き表記で2万9980円)が出た当時(2017年)、為替レートは1ドル約110円で、日米の価格のバランスは取れていました。
ところが現在は、そのバランスが崩れています。現在の為替レート(1ドル150円)で換算し、日本の価格(税抜き)と比べると、有機ELモデルが約1万8000円、通常モデルが約1万5000円、ライトが約1万円もの差があります。
任天堂は、2023年3月期決算説明会(オンライン)の質疑応答で、ニンテンドースイッチの値下げ、値上げについて、現時点では考えていないとしています。元は「値下げはあるか」という質問でした。そして値上げに関する懸念点について、円安の長期化、高い調達コストを挙げています。
もともと任天堂は、ゲーム機単体でも利益を出そう……という考えを持っています。かつて取材をしたときも、一時的でも「赤字覚悟でゲーム機を値下げする
」というたぐいの戦略は、否定的でした。発売半年後に赤字となる大幅な値下げをした「ニンテンドー3DS」という例外はありますが、そのとき任天堂は3期連続の営業赤字になりました。
ニンテンドースイッチは、発売から7年が経過しています。そのため、生産の効率化は進んでおり、ある程度のコスト高にも対応できるでしょう。
従来のゲーム機のビジネスですが、ゲーム機のコスト削減を受けて値下げを実施、新規層を獲得していく手法でした。ところがニンテンドースイッチは、「値下げ」をせずとも世界で爆発的に売れました。任天堂の好業績の理由の一つには、ゲーム機の「値下げ」をしなかった点もあるでしょう。
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Source: Y速報