――せっかくの機会ですので、これまでのお話以外にも、お互いに聞いてみたいことはありますか?
下田 今後『FF14』のほかに、ディレクターを担当する予定の作品はありますか?
吉田 まったくの未定ですが、何かつぎに大きなタイトルを作る機会があるならば、自分でディレクションをやるつもりです。
下田 それは楽しみです! タイミング的にはあと1本くらいでしょうか?
吉田 つぎの世代へのバトンタッチを考えると、「やれるのはあと1本くらいかな」と思っていたのですが……でもその場合、天井を自分自身で決めることになってしまう。そうすると周囲もそこから出発する形になるので、最近はむしろ天井を設定しないほうがいいのではないかなと考えています。なぜなら先ほどもお話しした通り、会社は組織である以上、トップの判断とそのロジック以上のものにはならないからです。それなのに「やれてあと1本」みたいな思考に陥ると、“吉田渾身の一作”みたいな変な枠にはまったものになってしまうので、それはよくないなと。たとえば、僕は50歳を過ぎてもなおスノーボードをやっているのですが、やればやるほど上達しています。冗談抜きで、いまがいちばん上手だなと(笑)。まだぜんぜんやれるという感じなので、そういう意味でもまだ自分自身にはキャップを設定していません。
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Source: Y速報