そのうえで,950万台の販売ができた背景については
(1)値下げの効果
(2)PS5 Proの投入効果
(3)季節性によるもの
としている。
特に欧米ではここ3年ほどの間に大幅にインフレとなった結果,相対的にゲーム機の価格が安くなっていた。そのところに昨年の商戦期用のPS5は半導体メモリを安く調達できたという幸運も重なり,75ドル程度(1万円程度)の値下げを実施したことで一時的に販売が持ち上がった,ということのようである。ソニーグループとしては,値引きに費用を掛けずに販促できたとの評価だったようだ。
決算説明会ではPS5の通期計画は何も触れられていないが,取材の感触から見て一定数の上方修正を行ったようである。
第4四半期も「モンスターハンターワイルズ」が寄与するとしており,東洋証券でも年間の予想を今回1850万台に上方修正した。ただ前年同期比では減少見通しのようだ。
予想を外したことは大いに反省しているが,それでもPS4を超えられていないのである。任天堂もSwitchの2年目に計画した2000万台を達成できなかったことが,当時メディアで批判されていて,今もまだ時折言われることがある。
PS5は4年目までにPS4を超えるとコミットメントしていて,達成できなかったのだから,批判しないほうがおかしいと思う。
ソニーグループは,値下げしていない(若しくは値上げ)なのにPS4並みとコメントしているが,年末商戦期に時限値下げをしたことに触れていないうえ,インフレが考慮されていないので正確性に欠ける印象はいささか否めない。PS4を超えると言っていたのは,ほかならないジム・ライアン前CEOなのである。
目標を達成できないということは,世間一般的には失敗と呼ぶのではないだろうか。
続きを読む
Source: ゲーム実況者速報