ブレワイ「開発終盤に300人くらいで1週間遊んで足りない部分を探した」

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2025/08/23(土) 12:52:12.66 ID:3xuUrVuE0
https://news.denfaminicogamer.jp/projectbook/zelda/4#i-2

――例えば、今回の『ゼルダ』はどうだったのですか?

青沼氏:
 今回について言えば、そもそも細かい部分での挙動がおかしいことが、このゲームの面白さを半減させることに繋がらないというのが一つありました。だから、バグを“あら探し”しては潰して調整するというよりは、この世界の中で「どこにモンスターが発生するか」という分布図なんかの大づかみのバランスを最終的にしっくり来るまで直し続けた感じですよね。そこは目線がこれまでとは違いましたよね。

 ただ、それを担当している人はさすがにいっぱいいっぱいになりながらやるわけですよ。気になって聞いてみると、どうも別のバランスが考慮されたときに、当初考慮された分布が効力をなくしているようなことが起きるんです。それって、やっぱり連絡ミスが原因なんですね。

――ああ、やっぱり任天堂でも大規模開発での連絡ミスは起きてくるんですね。

青沼氏:
 ただ、そういうのが起きるのは、これだけ広いモノをつくってる以上は仕方ないんです。大事なのはそこで「ヤァー!」って直せることなんです。そのときに、開発者がちゃんとゲームを触っていたら、的確にどう直せばいいかわかるんです。

 だから、今回一番重視したのは、とにかく徹底して全員で遊ぶことでしたね。4年間の間に、10回ぐらいみんなで遊ぶっていう時間を入れたんじゃないかな。

藤澤氏:
 それって全員で……ですか。

青沼氏:
 ええ。まあ、開発当初は1日くらいで終わってましたけど、最後の方なんて1週間くらい遊ばないと全部見れませんから。そこでつい省力化したくなるんですけど、ダメです。もう絶対にみんなで最後まで遊ぶ。これを徹底しました。

――あの……なんかサラリとムチャクチャな話を聞いている気がするのですが、開発者みんなって何人ですか?

青沼氏:
 えーっと、プログラマもデザイナーもサウンドも、とにかく全員ですから最後の方は300人規模でプレイしてました。

一同:
 (笑)

――ええと、300人で1週間って人月単位で計算すると、とんでもない額ですよ。しかも、それが何回もある……!?

藤澤氏:
 「ドラクエ」でも、マイルストーンを切って、丸一日かけて全員で遊ぶ日を作って、意見を募ったりはしましたけど、1週間は長い……あまりに長いですよ。

青沼氏:
 さすがに300人規模は本当に最後の頃でしたけどね。もちろん、僕もプロデューサーなので、開発費用を考えれば、そこはなんとか短くしたいと思うんですけど、現場のスタッフが「ダメです」と言ってくるわけですよ。だから僕もキッチリ1週間、遊びます。するとやっぱり何が問題点なのかが見えてくるんですね。

 結局、このゲームは各々の考えで作っているものですから、それをみんなでプレイして全体像を見渡して評価するのがいいんです。そうすると、「何を作れていて、何ができていないのか」が全員分かるんです。
 だって、責任者が言葉で自分の考えを末端まで伝えるのなんて、本当に難しいですよ。だけど、みんなが遊んでいれば、「あそこさー」「ですよねー」で会話できる。そのことで逆にこの広い世界を作り込む時間的なコストは劇的に下げられていると思いますよ。

――そうケロリと言われてしまうと、「そうですか」となってしまうのですが(笑)。でも、1週間で300人にただゲームを遊ぶ稼働をさせて「時間を省略できた」と言い切れる会社が日本に、いや世界中にどれだけあるのかと思いますね……。


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Source: Y速報

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