野島 『VII』や『VIII』では、キャラクターはゲームの中でプレイヤーの気持ちを投影する容れ物でしたので、僕はそこをとても意識して作っていました。それが『X』ではキャラクターを立たせながら、プレイヤーがきちんと感情移入できるようにすることに意識が向いたと言いますか……。じつはこれは『ファイナルファンタジーVII リメイク』のいまでも引きずっている僕の悩みです。キャラクターとしてきちんと立たせながら、プレイヤーの器でもあってほしい。そのためにはどうすればいいかを考え始めたのが『X』です。
――20年でさらに映像表現は進化しましたが、いまなお答えは出ていないと。
野島 むしろ、映像がリアルに近づけば近づくほどわからなくなっています。ゲーム内のキャラクターはこう思っているけれど、プレイヤーはどうなのか。キャラクターとのシンクロ具合といいますか、そこはすごく気になりますね。
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Source: Y速報